目次
ウイルスや寄生虫に注意~ジビエ料理~
シカやイノシシ、キジなど野生鳥獣の肉は、「ジビエ」と呼ばれる。近年、ジビエ料理を専門に扱う飲食店が増えているが、覚えておきたいのは、生肉や加熱不十分な肉を食べたことによって起こる食中毒だ。東京大学大学院農学生命科学研究科食の安全研究センター(東京都文京区)の関崎勉教授は「十分に加熱するなどして、食の安全を徹底してほしい」と呼び掛ける。全文はこちら(時事メディカル)
ジビエとは
ジビエとは、狩猟で得た野生鳥獣肉の「食肉」を指します。
ジビエ料理とは、野生鳥獣肉の食肉を使用した料理のことです。
ジビエ料理は危険?
ジビエ料理は、生やタタキなど十分に加熱しないで食べると大変危険です。
その理由は、野生鳥獣は細菌やウイルス、寄生虫を保有している可能性が高いからです。
生やタタキなどの加熱不十分な状態でジビエ肉を食べてしまうと、これらの病原微生物が体内に取り込まれてしまい、食中毒の原因となります。
実際に食中毒も起こっている
ジビエブーム 食中毒に注意
エゾシカやカモなどの野生動物の肉・ジビエは脂肪分が少なく栄養価も高いことから近年人気を集めています。しかし昨年、札幌市内のレストランで熊肉が原因とみられる食中毒が発生しました。ジビエが身近になった一方で、あまり知られていない危険性とは…?全文はこちら(NHK札幌報道局)
こちらの記事では、実際に加熱不十分なジビエ料理を食べて食中毒になった方の経験が紹介されています。
ジビエ料理を安全に食べるために
- 必ず加熱しましょう。中心温度が75℃で1分間以上の加熱が必要です(肉の中心部まで色が変わるまで加熱する)。
- 生肉に触れた包丁やまな板はよく洗浄し、消毒しましょう。
- 他の食材の調理器具と、ジビエを扱う調理器具を分けましょう。二次汚染(ジビエ肉の病原微生物が他の食材に移ること)の原因となります。
地方自治体の取り組み
全国の地方自治体では、野生鳥獣による農作物の被害(食害)が問題となっています。
野生鳥獣による農作物の被害を減らすために、各自治体は野生鳥獣が増えすぎないよう駆除を行なっていますが、駆除した鳥獣は、今までは野山に埋葬したり、ハンターが自家消費することがほとんどでした。
それが近年、食資源として活用し、地域振興につなげようとする取り組みが各地方自治体で広がっています。
例えば和歌山県では、処理施設を設置し、安全性に配慮したジビエ料理の提供に取り組んでいます。
まとめ
近年では、ジビエ料理がブームとなっており、テレビなどのメディアでも取り上げられています。
安全に美味しく食べるために、ジビエ肉は中心部までしっかり加熱して食べるようにしましょう。
万が一、生や加熱不十分なジビエ料理を食べてしまい、食中毒が疑われるような症状が出た場合は、すぐに最寄りの医療機関を受診するようにしましょう。
コメント